神経科学コース医学専攻・医科学専攻・ゲノム医学国際連携専攻

概要

系統的な演習と実習により学生に神経科学の基礎知識と実験技術を習得させ、独立して実験を行い、神経科学分野の論文をまとめる能力を養う。

構成

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分野名等 教授 准教授 講師 助教
脳統合イメージング ○花川 隆 梅田 達也 吉永健二
森圭史
北佳保里(特定)
東口大樹(特定)
山口健治(特定)
神経生物学 ○伊佐 正 武井智彦(特定) 肥後剛康
Zenas Chao
笠井昌俊
佐々木亮
Richard Veale
システム神経薬理学 ○林 康紀 實吉岳郎
後藤明弘(特定)
有薗美沙(特定) 淺岡希美
Steven Middleton
生体情報科学 ◎渡邉 大 濱口航介 西村知華
矢和多智
八木宏樹(特定)
臨床神経学 ○高橋良輔 葛谷 聡 眞木崇州 江川斉宏
下竹昭寛
綾木 孝
樽野陽亮
小林勝哉(特定)
生野真嗣(特定)
中西悦郎(特定)
澤村正典(特定)
神経・細胞薬理学 宮本章歳
てんかん・運動異常生理学講座 池田昭夫(特定) 松橋眞生(特定) 宇佐美清英(特定)
脳機能総合研究センター ○花川 隆 
尾上浩隆(特定)
岡田知久(特定)
小金丸聡子(特定)
赤坂 太(特定)
島 淳(特定)
精神医学 ○村井俊哉 宮田 淳
藤原広臨
吉原雄二郎
久保田学
iPS細胞研究所
増殖分化機構研究部門
井上治久 今村恵子(特定)
近藤孝之(特定)
創薬医学 大槻 元(特定)
人間健康科学系
近未来システム・技術創造部門
澤本 伸克
  • ◎:オーガナイザー  ○:サブオーガナイザー

内容

月例ミーティング・合宿
演習は、月例ミーティング(原則、毎月第4月曜日午後5時半~)として、本学の若手研究者による研究発表、招待講演者による講演とそれに基づく討議を実施する。外国人コース登録者も参加するので、英語を原則とする。

2023年度入学 医科学修士学生

2022年度の合宿に参加し、「これからの研究計画」を研究の背景説明とともに発表する。教員はコメント・批判を付して研究計画について議論する。オーガナイザーは研究計画の評価をして、演習(4単位)・実習(2単位)の単位認定を決定する。またM2での修論審査会は、神経科学コース内で実施される

2023年度入学 医科学博士後期課程1回生、医学専攻1回生

月例ミーティングおよび合宿の出席状況により演習(4単位)の単位認定を行う。2回生以降で実施される中間審査にて学位研究の進捗について発表を行い、実習(2単位)の単位認定を行う。

本コースの活動を通じて、分野間の交流が促進されることを期待しています(以下は、本コース担当教員が指導可能な実験・解析手法です)。

分子神経生物学実験(演習・実習)
  1. 遺伝子改変動物:林、西村、矢和多
  2. ウイルスベクター作成:西村、濱口、肥後、後藤
神経細胞培養実験(演習・実習)
  1. 初代神経分散培養:林
  2. スライス培養:林
  3. iPS細胞からの神経細胞分化誘導:井上、今村、近藤
電気生理学実験(演習・実習)
  1. パッチクランプ法:渡邉、林、矢和多、西村
  2. in vivoユニット記録:伊佐、武井、佐々木
  3. 皮質脳波(ECoG)記録:伊佐
Liveイメージング実験(演習・実習)
  1. Ca2+イメージング:矢和多、笠井、水田
  2. FRETバイオセンサー:林、矢和多、實吉、八木
  3. in vivoイメージング:伊佐、林、濱口、西村、八木
  4. STORMイメージング:有薗
神経回路操作・解読技術(演習・実習)
  1. 光遺伝学・化学遺伝学:伊佐、林、矢和多、西村、淺岡
  2. Decoding技術:伊佐、Chao、Veale
個体動物の行動解析(演習・実習)
  1. マカク、マーモセット:伊佐、三浦
  2. ラット、マウス:林、濱口、西村、八木、淺岡
非侵襲的脳機能検査(演習・実習)
  1. 脳機能画像法(MRI):岡田、藤本、吉原
  2. 臨床神経生理(TMS・MEG・EEG):池田、松橋, 宇佐美
臨床神経科学(演習・実習)
  1. 神経変性疾患の分子メカニズム:高橋良輔、葛谷、江川
  2. 神経疾患の病態の臨床脳生理学:池田、松橋、宇佐美
  3. 脳血管障害、神経変性疾患の神経病理学:眞木、綾木
  4. 神経疾患の免疫学:木村
精神医学(演習・実習)
  1. 精神疾患の構造的・機能的神経画像:村井、宮田
  2. 認知機能の実験心理学的評価:村井、宮田
(参考)令和4年度は下記の月例ミーティングが開講された。

第1回(5月23日17:30〜)岡田知久 先生(京都大学 医・脳機能総合研究センター)
第2回(6月27日17:00〜)沖 真弥 先生(京都大学大学院 医・創薬医学講座)
第3回(7月25日17:30〜)後藤明弘 先生(京都大学 医・システム神経薬理学)
第4回(10月31日17:30〜)見學美根子 先生(京都大学 iCeMS)
第5回(11月29日10:00〜)千歳雄大 先生(UCSF)
第6回(12月23日17:30〜)水関健司 先生(大阪公立大学 大学院医学研究科 神経生理学)
第7回(1月23日17:30〜)内田周作 先生(京都大学 医・MIC)
合宿(1月22日)オンライン・リトリート(合宿)
修論審査会(1月17日)基礎医学記念講堂
  • 2023年度の予定については、決定次第コース登録者へのメールまたは大学院教育コースのホームページ( https://www.med.kyoto-u.ac.jp/edcourse/ )等で通知する。

取得目標

研究に必要な考え方

  • 神経科学の基礎知識と実験技術を習得させ、神経科学の全体像を理解させる。
  • 神経細胞膜興奮性と細胞および神経回路機能を理解させる。
  • 神経細胞の形態および神経のつくる回路網を理解させる。
  • 高次脳機能とその解析法を理解させる。
  • 病態神経科学の全体像とその解析法を理解させる。
  • 脳機能画像化法を理解させる。
  • 神経科学研究に用いる細胞あるいは動物の維持管理法を理解させる。

研究技術

  • 遺伝子改変動物作成を含む分子神経生物学関連技術
  • cDNA発現系を用いたイオンチャネルおよび受容体の機能解析技術
  • 全動物標本、脳切片および培養神経細胞を用いたパッチクランプ実験技術
  • 細胞内Caイオン測定を始めとする顕微測光実験技術
  • 細胞内染色、遺伝子操作技術によるトレーサー・ツール開発を含む、神経トレーサー技術
  • 抗体作成・調整、免疫蛍光法および免疫電子顕微鏡技術を含む免疫組織科学技術
  • 電気生理学実験、行動生理学、薬理学実験を含む個体動物の行動解析技術
  • 脳機能画像化法および統計学的解析法を含む高次脳機能実験技術
  • 神経性疾患の病態解析および分子メカニズム解析を中心とした臨床神経科学解析技術
  • 研究に用いる細胞あるいは動物の維持管理技術