大学院教育コースの設置

コース

前述の課題、今後の方向性等に対処すべく、平成17年度度より新しく分野別教育コース(横断型・系統的医学研究キャリアパス形成)を立ち上げた。概要は以下の通りである。なお平成17・18年度は文部科学省の「魅力ある大学院教育」イニシアティブの支援を受けている。

  1. 医学博士課程(4年一貫性)6専攻を医学専攻1専攻に統合し、従来の「大学院専門分野」に加えて、基礎系・臨床系・社会医学系を横断する13(令和4年度より10、令和3年度より人間健康系3コース増設)の「大学院教育コース」を系統的な教育ユニットとして新たに設置し、今日医学研究者に必要とされる幅広い素養・自主性・知識・技術の系統的な修得に備える。
  2. 大学院生は1つの専門分野に所属し研究するとともに、指導教員とともに研究テーマに関連のあるいずれかのコースに参加する。これにより徹底した個人指導とともに普遍性かつ広範な知識と技術を修得する。その結果、新たな視点の導入や共同研究の可能性など異なった視点からの研究展開も検討される。
  3. 13の大学院教育コースでは、所属分野で取得不可能な技術を参加教室での実習ローテーションにより取得するとともに、定期的に開かれるコースミーティング(研究会)で研究成果・経過を発表し、相互討論を行い、コースに参加している他分野の教員より助言を受ける。すなわち、学生の自主性に従って随時必要な視点からの適切なアドバイスが受けられる。
  4. 指導的研究者育成をめざす本研究科の目的に基づき、学生は、これらの場である各コースの研究発表会・ミーティングやプログラム作成などにあたり、自主的な教育・運営能力も習得する。
  5. 国際的コミュニケーション能力、研究・医療倫理、知的財産管理等を全コース共通の集中講義により修得する。
  6. コース参加教員は各コース毎にコース会議を組織し、学生の取得目標の設定、技術指導・目標達成度のチェック、集中講義、先端セミナーなどを行う。
  7. 学生主導による研究プログラムの作成等に必要な自習室、グループ討論室の情報機器整備も計画されている。