特任教授 鍋島陽一
健康加齢医学講座では、加齢医学研究に関する最新の知見を紹介し、健康加齢医学領域の次世代研究者を育成します。
分子から個体レベルまで時間を追って体系的にアプローチできる研究・実験的手法について指導します。また、イメージングや数理解析モデルを用いた解析の基礎を手解きし、解析に必要な新規の技術・装置の開発についても指導します。
「問題を発見する」能力を磨くことで、「人がやらない」、「ユニークな」研究、好奇心・探究心に満ちた研究に取り組み、ドキドキ・ワクワク感を共有したいと考えています。
研究・教育について
具体的には
1)ライフコースにおける栄養、環境、 時間の進行、エピゲノム状態などが加齢の速度、老化、疾患発症に与える影響を解析し、その背後にある加齢メカニズムの解明を目指します。この研究を通して“生物の生存戦略における老化の位置付け”についての理解を深めます。 特任教授 鍋島陽一
2)臓器・組織を形作り、そのサイズや機能の複雑さが決まる発生・成熟の過程、及び臓器・組織が衰えゆく老化過程に注目し、それぞれの過程で時間の進行に影響する要因を解析します。また、それらの変異と疾患の関連性を解析し、加齢関連疾患を新たな視点から捉える基盤を構築します。 特任教授 松崎文雄
3)加齢に伴い変化するDNAの化学修飾(エピゲノム)を用いて生物学的年齢、老化の進行度の測定方法を開発しています。様々な薬剤や栄養状態・遺伝的背景・環境因子、並びに各種疾患の発症・ 進行がエピゲノムの変化に及ぼす影響を解析し、老化現象の解明に挑みます。 特定准教授 前川真治
研究業績
- Wu Q, Shichino Y, Abe T, Suetsugu T, Omori A, Kiyonari H, Iwasaki S, Matsuzaki F*. Selective translation of epigenetic modifiers affects the temporal pattern and differentiation of neural stem cells. Nat Commun. 13(1):470. (2022)
- Mori M, Ruer-Laventie J, Duchemin W, Demougin P, Ndinyanka Fabrice T, Wymann MP, Pieters J. Suppression of caspase 8 activity by a coronin 1-PI3Kδ pathway promotes T cell survival independently of TCR and IL-7 signaling. Sci Signal. 14: eabj0057. (2021)
- Nabeshima Y, Abe C, Kawauchi T, Hiroi T, Uto Y, Nabeshima YI. Simple method for large-scale production of macrophage activating factor GcMAF. Sci Rep. 10(1):19122. (2020)
- Maegawa S*, Lu Y, Tahara T, Lee JT, Madzo J, Liang S, Jelinek J, Colman RJ, Issa JJ. Caloric restriction delays age-related methylation drift. Nat Commun. 8(1):539. (2017)
- Kobayashi K, Tanaka T, Okada S, Morimoto Y, Matsumura S, Manio MC, Inoue K, Kimura K, Yagi T, Saito Y, Fushiki T, Inoue H, Matsumoto M, Nabeshima YI. Hepatocyte β-Klotho regulates lipid homeostasis but not body weight in mice. FASEB J. 30(2):849-62. (2016)
研究室
[特任教授] 鍋島 陽一、松崎 文雄
[特定准教授] 前川 真治
[特定講師]森 真弓、呉 泉
[特定助教]小林 加奈子、安部 千秋、曽我部 浩史
TEL: 075-366-7482
FAX: 075-366-7467