口腔外科学医学・医科学専攻

教授 廣田 誠

歯、歯周組織、顎骨を中心とした口腔顎顔面の形態、機能及び病態を研究し、より良い治療方法を考え、それを実践できる人材を育成する教室です。標準的治療の中から難治性疾患の病態解析や患者さん負担を軽減する医療安全の検討を行い、より良い地域医療を実践します。加えて口腔顎顔面領域の先進的医療や次世代医療機器を開発するための研究を行い、遺伝子解析から生体材料やCAD/CAMなどを用いた生体工学、A Iの導入や疫学研究まで様々な手法を用いて研究を進め、研究成果を口腔外科臨床に還元することを目標としています。

研究室Webサイト

研究・教育について

顎骨病変に関する研究を中心に行なっています。顎変形症では、発症メカニズムの解明のため、顎顔面形態への内軟骨性骨化の制御に関する研究を行い、臨床研究ではCAD/CAMを駆使した精度の高い手術の開発に取り組みます。顎骨壊死・骨髄炎の研究では、発症要因や関連因子に関する臨床研究、基礎的研究を実施しています。歯の先天欠損では形成過程における歯数制御に着目し、USAG-1、C/EBPβ欠損マウスなどのモデルマウスを用いてその分子メカニズムを利用した歯の再生治療の確立を目指しています。歯科インプラントの研究では、その材料となるチタンの表面に紫外線を照射することで骨芽細胞との接着及び骨結合強化を応用した研究を行い、研究成果を先進的医療として臨床に還元する取り組みを行っています。また口腔疾患と全身疾患の関係要因となる遺伝的因子や環境因子を同定するため前向きコホート研究を行っています。これらの研究を通して地域に還元する医療から国民のQ O Lを向上させる先進医療までを実践する医療安全・研究倫理に精通した人材の育成にも注力しています。

r-057-2

研究業績

  1. Fukuhara S, Watanabe T, Yamazaki T, Yamanaka S, Nakao K, Asai K, Kashiwagi M, Yamazaki A, Umebachi C, Setoh K, Tabara Y, Nakayama T, Matsuda F, Bessho K. Associations among tooth loss, periodontitis, and carotid intima-media thickness: the nagahama study. J Atheroscler Thromb 2023, 30, 1350-1363. Doi: 10.5551/jat.63801
  2. Kashiwagi M Nakao K, Yamanaka S, Yamauchi I, Yamashita T, Fujii T, Ueda Y, Kawai MY, Watanabe T, Fukuhara S, Bessho K. Circulatory C-type natriuretic peptide reduces mucopolysaccharidosis-associated craniofacial hypoplasia in vivo. PLoS One 2022, 17, e0277140. Doi:10.1371/journal.pone.0277140
  3. Watanabe T, Yoshida T, Akizuki S, Yamanaka S, Nakao K, Fukuhara S, Asai K, Uozumi R, Bessho K. Nonexposed antiresorptive agent-related osteomyelitis of the jaw: a single-center cohort study. J Bone Miner Metab 2022, 40, 657-662. Doi:10/1007/s00774-022-01329-3.
  4. Mishima S, Takahashi K, Kiso H, Murashima-Suginami A, Tokita Y, Jo JI, Uozumi T, Nambu Y, Huang B, Harada H, Komori T, Sugai M, Tabata Y, Bessho K. Local application of Usag-1 siRNA can promote tooth regeneration in Runx2-deficient mice. Sci Rep 2021, 11, 13764. Doi:10.1038/s41598-021-93256-y.
  5. Hirota M, Ozawa T, Iwai T, Ogawa T, Tohnai I. Effect on photofunctionalization on early implant failure. Int J Oral Maxillofac Implants 2018, 33, 1008-1102. Doi: 10.11670/jomi.6541.

研究室

教授:廣田誠
准教授:中尾一祐
講師:浅井啓太
助教:三島清香・渡邊拓磨・山中茂樹
特定病院助教:山崎敦永・福原紫津子

電話:075-751-3401
FAX:075-761-9732
e-mail: oralsecr@kuhp.kyoto-u.ac.jp

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