准教授 塩見 美抄
地域健康創造看護学分野では、公衆衛生の理念に基づき、地域の人々の健康とwell-beingの実現のため、あらゆるレベルの保健師活動について教育・研究しています。当分野では、問題が顕在化した支援が必要な人だけではなく、地域に潜在する予測される健康課題も視野に入れる、広域的・創造的かつダイナミックな看護分野と言えます。保健師の良質な実践を研究・解明して、実践的な理論の構築、また、イノベーティブに保健師活動実践の向上させることで、地域看護学の学問としての発展を目指しています。
研究・教育について
学部教育においては、個別の課題の背景にある地域やシステムの課題に目を向け働きかける予防看護の基本的な考え方を、先端看護科学コースのすべての学生に教授しています。保健師課程を選択した学生には、変貌する社会の中で柔軟な実践ができる知識や技術を教授し、行政・産業・起業・教育など多様な場で活躍する道を開きます。
大学院では、保健師活動のコアとなる能力・技術の解明、先駆的活動の創造、保健師の実践改善に寄与する研究力と活動展開力を身につけることができます。高度な専門技術を備えた実践力・指導力を有する人材,学際的・革新的な研究を推進できる人材の育成を通じて、地域看護学および公衆衛生看護学の発展を目指しています。
研究テーマとしては、以下のようなものに取り組んでいます。
- 保健師の地域アセスメントのモデル化と教材・教育プログラム開発
- 保健師の事業化・施策化能力の向上に関する研究
- 子どもの社会情動的スキル(非認知能力)の発達を促す育児環境に関する研究
- 子どもから高齢者までの健康なまちづくりに関する研究
- Webユーザーログの行政政策指標への活用に関する研究
研究業績
- Shiomi M, Yoshioka-Maeda K, Kotera S, Ushio Y, Takemura K.(2022). Factors associated with the utilization of community assessment models among Japanese nurses. Public Health Nurs, 39(2):464-471.
- 塩見美抄, 吉岡京子, & 牛尾裕子. (2019). 保健師が行う地域アセスメントに関する文献レビュー-2005 年~ 2015 年の和文論文をもとに. 兵庫県立大学看護学部・地域ケア開発研究所紀要, 26, 103-115.
- Hosokawa, R., Ojima, T., Myojin, T., Aida, J., Kondo, K., & Kondo, N. (2020). Associations between healthcare resources and healthy life expectancy: A descriptive study across secondary medical areas in japan. International Journal of Environmental Research and Public Health, 17(17), 6301.
- Hosokawa, R., & Katsura, T. (2020). The relationship between neighborhood environment and child mental health in Japanese elementary school students. International Journal of Environmental Research and Public Health, 17(15), 5491.
- Taira, K., Murayama, T., Fujita, S., Ito, M., Kamide, K., & Aramaki, E. (2020). Comparing Medical Term Usage Patterns of Professionals and Search Engine and Community Question Answering Service Users in Japan: Log Analysis. Journal of Medical Internet Research, 22(4), e13369.
研究室
准教授:塩見 美抄 (Mail: [at] kyoto-u.ac.jp)
講 師:細川 陸也 (Mail: [at] kyoto-u.ac.jp)
助 教:平 和也 (Mail: [at] kyoto-u.ac.jp)