生体情報科学医学・医科学専攻

教授 渡邉 大

脳の複雑なはたらきを理解することは生命科学・医学における最大のフロンティアといえます。過去数十年にわたって脳科学は飛躍的に発展を遂げてきました。しかしながら脳の機能と心の働きの本質的な理解にはまだ至っていません。新たな局面を切り開くためには若い情熱と想像力が不可欠です。私たちの研究室は若い学生諸君を積極的に受け入れ、互いに切磋琢磨して脳の複雑な機能と心の謎の解明を目指します。

研究室Webサイト

研究・教育について

脳はこの世で最も精密かつ複雑な構造物だと言われています。脳は心拍、呼吸、食欲、睡眠そして性機能といった身体のあらゆる機能をコントロールしています。脳の働きにより私たちは知覚し、運動し、そして記憶・学習することが出来ます。脳によって私たちの感情と思考が形作られ行動が規定されます。また神経疾患は1000種類以上もあり、心疾患やガンをはじめとする他の疾患群より入院加療を必要とし社会的にも影響が大きいことから医学的にも重要な問題となっています。

私達の研究室では何兆個もの神経細胞がどのように成長し脳として機能するのかを探求します。また発達期や老化の過程で脳機能に異常をもたらす要因についても研究します。そのために分子生物学的手法、電気生理学的手法、イメージング、動物個体での遺伝子操作、行動解析、遺伝子解析を駆使します。現在は生後の社会学習により獲得する行動スキルに注目して研究を進めています。私たちの研究からヒトの言語や意思決定のような高次脳機能の理解が進むと期待できます。

自由行動下の認知学習課題遂行中の脳の神経活動イメージング

研究室メンバー集合写真

研究業績

  1. Nishioka T, Hamaguchi K, Yawata S, Hikida T, Watanabe D. Chemogenetic suppression of the subthalamic nucleus induces attentional deficits and impulsive action in a five-choice serial reaction time task in mice. Frontiers in Systems Neuroscience 14:38 2020.
  2. Okunomiya T, Hioki H, Nishimura C, Yawata S, Imayoshi I, Kageyama R, Takahashi R, Watanabe D. Generation of a MOR‐CreER knock‐in mouse line to study cells and neural circuits involved in mu opioid receptor signaling. Genesis e23341 2019.
  3. Abe K, Matsui S, Watanabe D. Transgenic songbirds with suppressed or enhanced activity of CREB transcription factor. PNAS 112:7599-7604 2015.
  4. Fujimoto H, Hasegawa T, Watanabe D. Neural coding of syntactic structure in learned vocalizations in the songbird. J Neurosci 31:10023–10033 2011.
  5. Abe K, Watanabe D. Songbirds possess the spontaneous ability to discriminate syntactic rules. Nat Neurosci 14:1067–1074 2011.

研究室

[教授] 渡邉 大
[講師] 濱口航介
[助教] 矢和多智
[助教] 西村知華
[特定助教] 八木宏樹

TEL: 075-753-4437
FAX: 075-753-4404
e-mail: dai@phy.med.kyoto-u.ac.jp
URL: https://phy.med.kyoto-u.ac.jp/

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