食と健康科学研究講座では、「食を通して人々の健康に貢献する」ことを念頭におき、これまで医療、創薬で利用されてきたシミュレーション技術やビックデータ解析などの最先端技術を“食”に応用することで、美味しさと健康を両立する新たな「食の科学」の開拓を目指しています。
具体的には、① 味覚や嗅覚などの感覚受容体の機能解析、② 高度な分析機器を用いた標的分子の構造解析、③ 小腸や肝臓などにおける栄養吸収・代謝解析、④ ゲノムから代謝産物までの網羅的なオミクス解析などの4つの高度な解析技術を活用して、食事に対する満足感が得られ、さらに健康機能を維持できるような食品素材の探索を実施します。
特に ③ および ④ については、「ヒト腸管モデル」としてヒトiPS細胞由来腸管上皮細胞もしくは腸管オルガノイドを用いて、様々な栄養素やその類縁物質さらには探索により見出した素材などの影響をマルチオミクス解析(ゲノミクス・プロテオミクス・メタボロミクス)で可視化することにより、上記成分の腸管での機能(吸収・代謝・排泄さらには免疫機能など)を明らかにします。
以上の得られた知見から、最終的には食材の組み合わせや摂取の仕方を工夫することにより、より美味しく満足感があり、かつ食材の健康に関わる機能を最大限に活用した食品のデザインを実現します。
スタッフ
- 特任教授
- 益田 勝吉
- 特定准教授
- 荒木 望嗣
- 特定准教授
- 岩田 浩明
- 特定助教
- 稲葉 明彦
共同研究先
- 株式会社ゼンショーホールディングス