デジタルヘルス学講座は、医療リアルワールドデータや、健康診断、生活習慣に関する各種のデジタルデータを用いて、疫学やデータリンケージ、可視化の手法を用いた新しい予防医療や行動変容、医療の分析評価に資する研究を実施することを目的として、2020年7月に、京都大学医学研究科社会健康医学系専攻健康解析学講座内に設置されました。
デジタルヘルス学講座は、従来のレセプトやDPC情報、疾患レジストリのみならず、昨今、診療情報のリアルワールドデータや、健康診断、生活習慣や行動に関する各種のデジタルデータが研究に使用可能となりつつあり、さらに、患者や市民と研究者との間で、スマートフォンなどを用いた電子生涯健康手帳(personal health record:PHR)によって双方向での情報流通も盛んになっている中で、疫学、データリンケージ、各種の可視化手法などのプログラム技術を用いて、新しい予防医療、行動変容、医療の分析評価に資する研究を実施いたします。
研究課題としましては、ライフコースデータの一環として乳幼児健診情報や学校健診情報からはじまるデジタルコホートを用いたDOHaD学説(Developmental Origins of Health and Disease将来の健康や特定の病気へのかかりやすさは、胎児期や生後早期の環境の影響を強く受けて決定されるとする学説)に関する疫学研究、PHRを用いた不眠と生活習慣や疾病罹患との関係の研究、生活習慣病の加療状況と食事との関連の研究、調剤薬局へのアクセスと服薬アドヒアランスの研究、医薬品の市販後安全対策への臨床データの活用などを計画しています。
スタッフ
- 特定准教授
- 中尾 葉子
- 特定助教
- 水野 佳世子
共同研究先
- エーザイ株式会社
- 協和キリン株式会社