柳田素子教授が令和5年度日本腎臓財団学術賞を受賞しました

受賞


柳田素子教授が令和5年度日本腎臓財団学術賞を受賞しました。

柳田素子教授は、平成6年に京都大学医学部医学科を卒業、平成13年に医学博士の学位を授与されました。その後、科学技術振興機構 ERATO柳沢オーファン受容体プロジェクト研究員、京都大学医学研究科21世紀COE助教授、京都大学医学研究科キャリアパス形成ユニット講師、京都大学次世代研究者育成センター「白眉プロジェクト」特定准教授を経て、平成23年に京都大学大学院医学研究科教授に就任し、腎臓内科学分野を担当しています。

日本腎臓財団学術賞は、腎臓学に関し、学術的に多くの方々に認められ、今後なお発展することが期待される研究業績をあげた者に授与されるものです。

柳田教授の研究領域は、「腎臓病の進展機構の解明」です。
柳田教授は、腎臓病の増悪因子を複数同定し、その生体内の機能を解明するとともに、その因子を標的とした治療を提案してきました。さらに腎臓病における線維化や腎性貧血、尿細管再生を担う細胞の起源を同定し、その可塑性の限界を見極めることで、腎臓の修復不全のメカニズムを明らかにしてきました。近年は、ATPのライブイメージングマウスを用いて腎臓病におけるエネルギー動態を可視化するとともに、腎障害後に「三次リンパ組織」が形成することで炎症が遷延し、修復が遅延するメカニズムを解明し、ヒト腎臓病における意義を明らかにしています。
臨床面では、癌と腎臓病の融合領域Onconephrologyの診療と研究に従事し、がん拠点病院21施設からなるOnconephrology Consortiumを設立し、研究成果を発信しているほか、「がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン」改訂委員長をつとめ、令和4年発刊しています。

柳田教授は、平成16年に日本腎臓学会大島賞を受賞し、平成25年にはAmerican Society of Clinical InvestigationのElected Memberに選出され、令和2年にはベルツ賞(2等賞)を受賞しています。
  1. ホーム
  2. ニュース
  3. 柳田素子教授が令和5年度日本腎臓財団学術賞を受賞しました