長田重一教授は、昭和47年東京大学理学部を卒業、昭和52年同大学大学院理学系研究科生物科学専門課程博士課程を修了し、理学博士の学位を授与された。 同大学医科学研究所助手、スイス国チューリッヒ大学分子生物学研究所研究員、東京大学医科学研究所助手を経て、財団法人大阪バイオサイエンス研究所第一研究部研究部長に就任された。 次いで、大阪大学医学部教授、同大学大学院医学系研究科教授、同大学大学院生命機能研究科教授を経て、京都大学大学院医学研究科教授に就任し、医化学講座を担当されている。
今回の受賞理由は、過去20数年にわたり、アポトーシス、細胞死の分子機構・生理作用を解析し、この過程が癌や自己免疫疾患など種々のヒトの病気に関与していることを示してきた研究による。この功績に対して、同教授にはこれまでにドイツから、ベーリング賞(平成6年)、ロベルト・コッホ賞(平成7年)、フランスからアントワール・ラッカサーニュ賞(平成9年)が授与されている。また、国内でも、朝日賞(平成10年)、日本学士院恩賜賞及び日本学士院賞(平成12年度)をはじめ、多くの賞を受け、平成13年度には文化功労者として顕彰されるとともに、平成22年度には日本学士院会員に選任されている。今回、ハンガリーDebrecen大学より、日本人で初めてThe Debrecen Award for Molecular Medicineを受賞、スイス・Zurich大学から名誉博士の称号を授与された。 また、同教授は平成24年度も、アメリカHarvard大学医学部でEdwin J. Cohn Lectureを行うとともに、スウェーデン.カロリンスカ研究所で招待講演、メルボルンWalter Eliza Hall Instituteの研究所新築記念講演会など世界各国の研究機関・大学で招待公演を行った。 これらの功績が評価され、この度京都大学孜孜賞を受賞した。本賞の授賞式は平成25年6月27日に京都大学時計台記念館にて行われた。
なお、当日欠席の長田重一教授については、平成25年7月5日に総長応接室で別途表彰式が行われた。
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