【リレーエッセイ】京都入門?はまだ遠い(医学専攻感覚運動系外科学講座口腔外科学 廣田 誠 教授)

お知らせ

昨年7月、宇治から始まった新生活もそろそろ1年が経ち、「新参者にも優しいじゃないか」と、お陰様でまだ洗礼を受けているのかもわからずに京都で暮らしています。誰が言ったか、「インド人が暑いと言っていた」京都の真夏に引っ越してきて、バタバタしながらこれも誰が言ったか「北海道の人が寒いと言っていた」冬に突入したのであまり出掛けられずにいましたが、最近ようやく過ごしやすい陽気になり色々と街を探検できるようになりました。ちなみに人間の生存限界となる気温は49度らしく、インドとパキスタンでは50度超えで死者も出ているようです。

私はこれまで50年以上神奈川に住んでおりましたが、京都はとにかく水が綺麗。街の各所にある川の水はとても澄んでいて、見ているだけで気分がよくなります。そしてそんな当たり前のこと書くなと怒られそうですが、山も美しいですよね。関東には富士山というのがドーンとあって、神奈川だと大山というのが控えめに見えます。大山にある阿夫利神社は徳川家康によって再開発され、江戸時代には多くの人が詣でる場所だったそうで特に武士から武運長久の神社として古くから信仰されていました。この大山、トレッキングコースが充実していて、スタートとなる神社に辿りついた時点ですでに息が切れるほど、なかなかにハードです。

大山のトレッキング入門コースと神社からの眺め

綺麗な空気を感じながら少し高いところから遠くを眺めるのは色々と思案をしている特には丁度良く、妙案を思いついたり何かを突破するきっかけとなることがたまにありますが、大山は少し遠いので私は家から歩いて行ける江ノ島によく行ってました。島の入り口まで自転車で行ったり、始めから歩いて行ったりと様々ですが、島の中の反対側に着くときには帰りが心配になる程に階段が多いハードコースです。江ノ島神社は源頼朝も戦勝祈願に来るほど、やはり武運長久のために参拝されていたようで、江戸時代には人気の観光スポットであったとされています。現在の江ノ電も江ノ島道として賑わっていたようです。ちなみに江ノ島には富士山に通じる洞窟があると言われて(張り紙が貼ってある)ますが流石にそれはないだろう、と子供の頃から思ってました。熊野寮にヤギがいるのは本当でしたが。。。

京都の新しい仲間たちに「どこに行ったらいいか」と聞くと、「大文字山とかどうですか」と口々に言われます。銀閣寺スタートの京都入門らしいですが、とりあえず銀閣寺には行ってきました。寺に入る前から澄んだ水や美しい木々があり、私にとっての江ノ島に代わる場所を見つけられました。その先にある大文字山に登るのは誰しもが通る道のようなので一度は行ってみたいと思いますが、それ以外の場所・場面においても京都を愛する方々が大切にする様々なものを感じ、生活そして仕事の活力にしていけたらなと思っています。あぶり餅は最高に美味しかったです。
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