脳機能リハビリテーション学研究室



教授 稲富 宏之
Inadomi Hiroyuki, OTR, AOT, Ph.D., Professor

統合失調症やうつ病などの精神機能障害、および身体疾患に伴うせん妄や認知機能障害を改善できる方法を探究することは重要です。そして、健常者の能力向上を含め、対象者の自立生活と社会適応を促進する支援法の開発も重要です。一方、今日的課題として多職種連携における医療コミュニケーションや教育プログラムの開発が求められており、同時に治療と支援に携わる医療者のメンタルヘルス・ケアへの視点も大切です。当研究室では、人の健康を支える主要な課題を解決するために脳機能リハビリテーション学の立場からアプローチしています。

研究・教育について

脳機能リハビリテーション学における知識を創出し、臨床現場に応用できる簡便な評価と介入方法に寄与する研究と教育を行っています。精神機能障害の改善、および生活上の活動制限からの回復や、社会参加の向上を効果的に支援する方法だけでなく、健康な人々の能力向上に役立つ合理的な方法を開発する研究と教育にも取り組んでいます。
  1. 作業療法と精神障害者に対するリハビリテーションに関する研究
    • 精神障害のある人たちの就労支援とワーク・エンゲイジメントに関する研究
    • 心不全の治療を受ける人の対処行動パターンと疾病管理に関する研究
  2. 身体疾患の治療を受ける患者(特にがん患者)とその家族を対象とした研究、および多職種連携に関する研究
    • 外科手術、化学療法、放射線療法等に伴う様々な認知機能障害や心理精神的問題に関する研究
    • 認知症を併存する身体疾患患者に関する研究
  3. 脳機能リハビリテーション学の確立を目指す研究
    • 臺式簡易客観的精神指標(Utena’s Breif Objective Measure ; UBOM)や行動測定と質問紙を用いた評価法開発
  

写真(左):UBOMのサブテスト「物差し落としテスト」の測定場面
写真(右):注意や興味・関心に関わる視線計測の場面


研究業績

  1. Hayashi R, Kuroda K, Inadomi H. Jumping to conclusions correlates with negative symptoms, poor response inhibition, and impaired functioning in individuals diagnosed with schizophrenia. Asian J Psychiatr. 2022 May; 71: 103068. doi: 10.1016/j.ajp.2022.103068.
  2. Umaba C, Mineharu Y, Liang N, Mizota T, Yamawaki R, Ueda M, Yamao Y, Nankaku M, Miyamoto S, Matsuda S, Inadomi H, Arakawa Y. Intraoperative hand strength as an indicator of consciousness during awake craniotomy: a prospective, observational study. Sci Rep. 2022 Jan; 12(1): 216. doi: 10.1038/s41598-021-04026-9.
  3. 入江啓輔, 義村さや香, 稲富宏之, 十一元三:多職種における自閉スペクトラム症に対する支援の現状とニーズに関するアンケート ASDのある人に対する支援の現状とニーズ調査,障害者歯科 42(2):203-209,2021.
  4. Sugano K, Hasegawa T, Inada S, Harashima S, Matsuda Y, Tanimukai H. Management of Delirium in Patients with Cancer. Gan To Kagaku Ryoho. 49(1):1-7. 2022.
  5. 谷向 仁(編著): がんと認知機能障害 気づく,評価する,支援する. 中外医学社. 2020.

研究室

教授:稲富 宏之
TEL:075-751-3943
e-mail: inadomi.hiroyuki.5e@kyoto-u.ac.jp

准教授:谷向 仁 Hitoshi Tanimukai M.D., Ph.D.
TEL:075-751-3926
e-mail:tanimuki atmark kuhp.kyoto-u.ac.jp(メール送信時はatmarkを@に変えて下さい)