臨床情報腫瘍学

臨床情報腫瘍学講座は、腫瘍薬物治療学講座とともに固形がんに対する化学療法を中心にがんの集学的治療の一翼を担っており、またリアルワールドデータ研究開発講座と連携して電子カルテに保管されている臨床情報をリアルワールドデータとして活用できるシステムの構築を図っています。日々の臨床業務と、リアルワールドデータを活用した研究活動を両輪として、がん患者さんの予後や臨床経過の改善に寄与することを目指しています。

研究・教育について

当講座では、京大病院内外の臨床および基礎研究者との共同研究を積極的に行い、幅広い分野での研究活動を展開しています。がん患者さんは慢性腎臓病を併存することがしばしばありますが、腎障害をもつがん患者さんに対する適切な抗がん薬の投与方法はあまり分かっていません。また、分子標的治療薬などの新しい抗がん薬が開発されていますが、がん治療中におこる腎障害が問題になっています。これらの問題を解決するために、腎臓内科や薬剤部と一緒に、全国の多数の施設と協力してオンコネフロロジーコンソーシアムを立ち上げて研究を進めています。また精度の高い臨床情報とがん患者さん由来の生体サンプルとを活用して、がんの早期診断や新しい治療法を開発するためのトランスレーショナルリサーチも行っています。例えば、がん患者さんの血液サンプルを用いたプロテオーム解析によって、消化管がんなどの固形がんの診断や治療効果予測に有用なバイオマーカーの探索を行っています。また患者さんのがん組織を用いて解析することにより、化学療法に対する感受性や抵抗性の機序を解明して、新しい治療法を開発することを目指しています。

研究業績

  1. Nishikawa Y, Hoshino N, Horimatsu T, Funakoshi T, Hida K, Sakai Y, Muto M, Nakayama T. Chemotherapy for patients with unresectable or metastatic small bowel adenocarcinoma: a systematic review. Int J Clin Oncol. 2020 Aug;25(8):1441-1449. doi: 10.1007/s10147-020-01703-z. Epub 2020 May 24.
  2. Funakoshi T, Horimatsu T, Nakamura M, Shiroshita K, Suyama K, Mukoyama M, Mizukami T, Sakurada T, Baba E, Tsuruya K, Nozaki A, Yahata K, Ozaki Y, Ubara Y, Yasui H, Yoshimoto A, Fukuma S, Kondo N, Matsubara T, Matsubara K, Fukuhara S, Yanagita M, Muto M. Chemotherapy in cancer patients undergoing haemodialysis: a nationwide study in Japan. ESMO Open. 2018 Feb 23;3(2):e000301. doi: 10.1136/esmoopen-2017-000301. eCollection 2018.
  3. Yamada A, Yu P, Lin W, Okugawa Y, Boland CR, Goel A. A RNA-Sequencing approach for the identification of novel long non-coding RNA biomarkers in colorectal cancer. Sci Rep. 2018 Jan 12;8(1):575. doi: 10.1038/s41598-017-18407-6.

研究室

特定准教授:山田 敦 yatsushi@kuhp.kyoto-u.ac.jp
特定助教:船越 太郎 tarofun@kuhp.kyoto-u.ac.jp