今中雄一教授が日本医師会医学賞を受賞しました


今中雄一教授が日本医師会医学賞を受賞し、令和4年11月1日に表彰式が行われました。

今中雄一教授は、昭和61年に東京大学医学部医学科を卒業し東京大学とミシガン大学より博士号を授与されています。病院や大学の勤務を経て、平成12年に京都大学大学院医学研究科教授に就任し、日本最初の公衆衛生大学院である社会健康医学系専攻の医療経済学分野を担当しています。

日本医師会医学賞は、医学上重要な業績をあげたものに授与されるもので、今回、今中教授は「「医療システムの質・経済性」の評価と向上に関する研究」の研究題目で受賞しました。

今中雄一教授は、三十数年来、一貫して「医療システムの質・経済性」の評価と向上という領域に挑み続けています。患者、組織、制度というミクロ・メゾ・マクロの視点から、包括的に医療システムにアプローチし、国際舞台での存在感を示しつつ、新たな展開を創出してきました。

即ち、医療の質指標とそのベンチマーキングの研究開発・社会実装、医療原価計算手法の開発、医療の質・安全原価の把握、医療介護保険関連情報・健診データの統合的解析、地域の医療資源評価、全国の地域レベルの医療の質指標や各種健康余命の計測方法の開発と要因構造研究など、制度政策や組織運営など新たな医療のしくみに繋がる研究を先導してきています。

そして、医療のよりよい運営を目指して、患者による医療評価、職員による医療組織評価・組織文化、医療安全システムの第三者評価、ケーススタディによる経営人材育成などの研究開発・社会実装を行ってきています。

また、保健医療の枠を超えて、人々が健康になる社会システムづくりを目指し、産官学民協働のフレームワークづくりに注力し、学際的なチーム研究を発展させています。国際的にも高い評価を得て国際学会の理事や理事長を歴任し発信力やネットワークを強化して研究を展開してきました。

特筆すべきは、実務や政策に役立つことを追求し、自らデータ収集の仕組みを創出しつつ様々なデータ活用を推進し、実務や政策とのインタラクションの中で研究開発を進めていることです。

このように今中雄一教授の業績は、「医療システムの質・経済性」の実態を包括的に捉え可視化し、課題の要因を把握し向上を図ることが、可能であり重要であることを示してきました。現在、日本医療・病院管理学会の理事長としても医療政策・経営の研究・人材育成の基盤づくりに従事し、社会医学系専門医協会の理事長としても社会医学系専門医制度の構想実現と運営に尽力しています。