病理学研究室

MT_Byori_1 教授 高桑 徹也
Tetsuya Takakuwa, MD, PhD, Professorbtn

ヒトは受精後38週で生まれます。3-9週は器官を形成する重要な胚子期(器官形成期)で,胚子期末にはヒトらしい外観になります。胚子期は発生異常の出現確率が高く,先天異常の基礎研究にとって重要な期間です。続く胎児期初期(〜12週)は,様々な発生異常が顕在化する時期であり、早期診断が臨床的に求められます。私達はこの胚子期・胎児期初期の研究を行い,ヒトの正確な標準発生を知ること,先天性疾患の発症機構に迫ること,新たな疾患を発見すること,胎児診断へ繋がる基礎情報を集約し応用に繋げること等を目指しています。

研究・教育について

私たちの研究は、京都コレクションが保管するヒト胚子・胎児を対象に、MR顕微鏡や位相コントラストX線CTなど、最新の画像取得法を用いて3次元データを取得し、同データを用いて、ヒトの発生にアプローチをしています。3次元的に形態を精確に表現できること、コンピュータ上で多数の個体を効率的に扱えること、定量的・数値的解析が可能なことなど、多くの特長があり、古典的なヒト発生学では成し得なかったことを可能にしています。全人類が,生まれる前にたどる普遍的な世界を明らかにすることを究極の目標にしています。長期の批評に耐えうる,減衰しない成果をめざします。胚子期・胎児期初期の全身、諸臓器を解析対象にしますので,総合的な発生学・解剖学の知識が必要です。学際的な分野であることから解剖学,胎児医学,内科学,外科学、整形外科学等の医療系,情報学・工学系,人類学等の理学系の分野と交流し,協力を得,幅広い見識を身につけつつ,研究活動を進めています。
教育では,学部での病理学教育,実習,大学院では,臨床検査技師資格取得後のコースとして,細胞診断,産科エコー,人体解剖のトレーニングも積めるようにしています。

胚子期の器官形成(気管支、脳、腎臓)


胎児期の器官形成(脳、骨盤、心臓、耳小骨、骨迷路、大腿骨)

 

研究業績

  • Nagata A, Hatta S, Ji X, Ishikawa A, Sakamoto R, Yamada S, Imai H, Matsuda T, Takakuwa T. Return of the intestinal loop to the abdominal coelom after physiological umbilical herniation in the early fetal period. J Anat, 2019, 234, 456-464.doi: 10.1111/joa.12940.
  • Ishiyama H, Ishikawa A, Kitazawa H, Fujii S, Matsubayashi J, Yamada S, Takakuwa T, Branching morphogenesis of the urinary collecting system in the human embryonic metanephros, PLoS ONE 13(9): e0203623. doi: 10.1371/journal.pone.0203623
  • Takakuwa T, 3D analysis of human embryos and fetuses using digitized datasets from the Kyoto Collection, Anat Rec 2018, 301,960-969 doi: 10.1002/ar.23784
  • Kobayashi A, Ishizu K, Yamada S, Uwabe C, Kose K, Takakuwa T, Morphometric human embryonic brain features according to developmental stage, Prenatal Diagnosis, 36:338–345, 2016, DOI: 10.1002/pd.4818, DOI: 10.1002/pd.4786.
  • Shiraishi N, Katayama A, Nakashima T, Yamada S, Uwabe C, Kose K, Takakuwa T, Morphology and morphometry of the human embryonic brain: A three-dimensional analysis, NeuroImage, 2015, 115, 96-103, 10.1016/j.neuroimage.2015.04.044,

研究室

教授:高桑 徹也

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