細胞生物学

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教 授  影山 龍一郎
Ryoichiro Kageyama, M.D., Ph.D. Professor  btn

1個の受精卵から複雑な個体が形成される発生過程は本当に不思議で驚きです。個々の細胞はどうやって個体内での自分の位置・役割を知るのでしょうか? どうやって決まった時間に決まったことを調和よく進行させるのでしょうか? 発生は未知のことでいっぱいです。私達の研究室は、この複雑で不思議な発生の問題に挑戦しています。研究成果は将来の再生医療にも大きく役立つでしょう。この未解決の問題に一緒に挑戦してくれる学生を広く募集しています。

研究・教育について

当研究室のテーマは、哺乳動物の発生過程を転写因子のレベルで明らかにすることで、神経発生を中心に研究を進めています。神経発生過程では、神経幹細胞の増殖、ニューロンの分化、グリア細胞の分化という3つのステップが順番に起こります。今までに、いずれのステップもbHLH因子によって制御されることを明らかにしました。今後、これらの成果が神経再生医療に応用されることが期待されます。
もう1つのテーマとして、bHLH因子Hes1およびHes7が2時間周期の生物時計として発生過程を制御することを明らかにしました。Hes1は多くの種類の細胞の時間を制御し、Hes7は2時間周期で起こる体節形成(分節化)を制御する分節時計の本体です。この研究は、「発生時間生物学」という新しい分野を切り拓くものと期待されます。
教育では、次代を担う国際的な研究者を育てることを目標としています。当研究室にはいろいろなバックグランドの学生が集まっていますが、いずれの学生も教科書の輪読会やセミナーを通じて発生生物学の基本を学び、上記の最先端の研究に参加します。研究成果については国際誌に論文として発表するとともに、国内外の学会でも積極的に発表します。

r-100-1図1:Hes1の発現振動

平成27年度集合写真

図2:研究室メンバー集合写真


研究業績

1. Shimojo, H., Isomura, A., Ohtsuka, T., Kori, H., Miyachi, H., and Kageyama, R. (2016) Oscillatory control of Delta-like1 in cell interactions regulates dynamic gene expression and tissue morphogenesis. Genes & Dev. 30, 102-116.
2. Isomura, A., and Kageyama, R. (2014) Ultradian oscillators: rhythms and cell fate decisions. Development 141, 3627-3636.
3. Imayoshi, I., and Kageyama, R. (2014) bHLH factors in self-renewal, multipotency, and fate choice of neural progenitor cells. Neuron 82, 9-23.
4. Imayoshi, I., Isomura, A., Harima, Y., Kawaguchi, K., Kori, H., Miyachi, H., Fujiwara, T.K., Ishidate, F., and Kageyama, R. (2013) Oscillatory control of factors determining multipotency and fate in mouse neural progenitors. Science 342, 1203-1208.
5. Harima, Y., Takashima, Y., Ueda, Y., Ohtsuka, T., and Kageyama, R. (2013) Accelerating the tempo of the segmentation clock by reducing the number of introns in the Hes7 gene. Cell Reports 3, 1-7.

研究室

教 授   影山 龍一郎
准教授   大塚 俊之
助 教   小林 妙子
特定准教授 今吉 格
特定助教  楯谷 智子
特定助教  下條 博美
TEL 075-751-4011
FAX 075-751-4807
e-mail  rkageyam@virus.kyoto-u.ac.jp
URL  http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/Lab/Kageyama/index.html