輸血医学

kao教 授 前川 平
Taira Maekawa M.D., D.Med. Sci. btn

輸血細胞治療部では、輸血管理や適正輸血の指導にとどまらず、造血制御機構の解明、間葉系細胞を用いた細胞治療、再生治療やがん分子標的治療の開発を目指した研究を行っています。輸血細胞治療部に隣接して設置された細胞プロセシングセンター(分子細胞治療センター、Center for Cell and Molecular Therapy:CCMT)では、細胞治療•再生治療開発を推進するため治療用ヒト細胞を臨床サイドに供給しています。当部は、京都大学における新しい治療法開発のためのコア組織のひとつとして機能しています。

研究・教育について

臨床面では京大病院における適正輸血を推進するためにインテリジェントな輸血管理システムを構築し、より安全で効率的な輸血療法の指導を行っています。各臨床科で実施されている臓器移植や細胞移植治療を強力にサポートするため、臨床で必要とされる血液製剤の調製を行い、迅速なHLA検査システムを確立し、臓器移植治療に資するためにあたらしい検査法を開発しています。分子細胞治療センター(CCMT)においては、造血幹細胞移植に用いる細胞の採取や保存を一元管理するとともに、膵島移植などの先端的細胞治療や骨・軟骨再生治療を推進しています。また、血液腫瘍内科と協力して外来を担当しています。研究面では、白血病に対する分子標的治療開発や造血制御に関与する転写因子の研究やがんの転移抑制に関する研究を行い、間葉系細胞を用いた造血制御機構の治療への応用など臨床応用をめざした基礎研究を行っています。教育面においては、医学部学生に対して臨床に則した輸血医学の講義および実習を行い、人間科学専攻科学生に対する輸血検査・病院実習を担当しています。大学院生5名(博士課程、修士課程)、研究員2名が在籍し、活発に研究を行っています。

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造血制御機構と間葉系細胞

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メンバー集合写真

研究業績

1. Hayashi Y, Hirai H, Kamio N, Yao H, Yoshioka S, Miura Y, Ashihara E, Fujiyama Y, Tenen DG, Maekawa T. C/EBPβ promotes BCR/ABL-mediated myeloid expansion and leukemic stem cell exhaustion. Leukemia, 27(3):619-28, 2013.
2. Hirai H, Kamio N, Huang G, Matsusue A, Ogino S, Kimura N, Satake S, Ashihara E, Imanishi J, Tenen DG, Maekawa T. CREBs are involved in ‘emergency’ granulopoiesis through upregulation of C/EBPβPLos One, 8(1):e54862, 2013.
3. Satake S, Hirai H, Nobuaki S, Hayashi Y, Miura Y, Inaba T, Fujita N, Ashihara E, Imanishi J, Sawa T, Maekawa T. C/EBPβ is involved in the amplification of early granulocyte precursors during candidemia-induced ‘emergency’ granulopoiesis. J Immunol 189(9):4546-55, 2012.
4. Yao H, Ashihara E, Strovel JW, Nakagawa Y, Kuroda J, Nagao R, Tanaka R, Yokota A, Takeuchi M, Sakai K, Shimazaki C, Taniwaki M, Strand K, Padia J, Hirai H, Kimura S, Maekawa T. A novel Wnt/β-catenin signal inhibitor successfully suppresses progression of multiple myeloma in a mouse model. Blood Cancer Journal, 1:e43, 2011.
5. Tanaka R, Squires MS, Kimura S, Yokota A, Mallet K, Smyth T, Thompson NT, Nagao R, Yamauchi T, Ashihara E, Ottmann OG, Lyons JF, Maekawa T. Activity of the multi-targeted kinase inhibitor, AT9283, in imatinib-resistant BCR-ABL positive leukemic cells. Blood, 116(12):2089-95, 2010.

研究室

教授:前川 平
院内講師:平位秀世
助教:三浦康生
Tel:075-751-3628(教授室)
075-751-3630(教員室)
Fax:075-751-3631
e-mail: maekawa@kuhp.kyoto-u.ac.jp
URL: http://dtm.kuhp.kyoto-u.ac.jp/