婦人科学・産科学

教 授 万代 昌紀
Masaki Mandai, M.D., Ph.D. Professor btn

産婦人科は周産期医学・婦人科腫瘍学・生殖医学・女性医学の4分野からなり、思春期・性成熟期・更年期といった女性のライフサイクル全般の問題を扱う幅広い診療科です。女性医学は女性特有の生理的・精神的特長と関連する疾患全般を対象とするプライマリケアであり、全ての医師が習得・精通すべき領域として教育をおこなっています。一方、より専門的な分野として、周産期医学は妊娠中の母児の健康をサポートする領域、婦人科腫瘍は女性の良性・悪性腫瘍を扱う領域、生殖医学は不妊症や生殖内分泌を扱う領域で、教室ではそれぞれに対応する多様な研究をおこなっています。

研究・教育について

【周産期部門】
診療面では正常妊娠はもとより、大学病院ならではの高リスクの妊娠・分娩を数多く取り扱っています。特に母体の生命が脅かされている重症妊産婦を常時受け入れる周産期救急体制を確立し、毎年100件超の産科救急を搬入しています。研究面では1) 妊娠高血圧症候群の病態解明や新規治療法の開発、2) ヒトiPS細胞を用いた人工胎盤の創成と胎盤機能再生医療の開発、3)産科危機的出血や前期破水に対する新規治療法の開発を行なっています。
【婦人科腫瘍部門】
診療面では子宮頚癌・体癌・卵巣癌等を対象に手術・化学療法を含む集学的治療をおこなっており、特に腹腔鏡・ロボット手術をはじめとした低侵襲手術に力を入れています。研究面では1)網羅的遺伝子・機能解析による婦人科癌の発生・進展機構の解明や、2) 婦人科癌における腫瘍免疫と腫瘍細胞のクロストークの解明と免疫抑制因子の抗体による制御を目指しています。
【生殖医学部門】
診療面では体外受精・顕微受精までの不妊治療全般を行なうとともに、着床不全を原因とする難治性不妊症に対して、独自の基礎研究より確立した自己末梢血リンパ球を用いた免疫療法も行っています。さらにがん患者の妊孕能温存にも力をいれており、卵子凍結、卵巣凍結を行える体制が整っています。研究面では1)着床に関与する分子の同定とその機能の解析、2)胎盤形成における絨毛細胞浸潤調節機構の解析、3)腹膜子宮内膜症の発生機序に関与する因子の解析を行っており、基礎研究から臨床につなげる形での妊娠成績の改善を目指しています。
【女性医学/ヘルスケア部門】
診療面では、すべてのライフステージの女性のQOL維持向上を目的に、内分泌療法と漢方療法を組み合わせた心身のトータルケアを行っています。月経異常や更年期障害、がんサバイバーのヘルスケアはもちろん、重症の月経前症候群の診療にも力を入れ、また月経を軸にした女性の健康支援ICTシステムの研究開発に産学連携にて取り組んでいます。

研究業績

  1. Mandai M, Hamanishi J, Abiko K, Matsumura N, Baba T, Konishi I. Dual Faces of IFNγ in Cancer Progression: A Role of PD-L1 Induction in the Determination of Pro- and Antitumor Immunity. Clin Cancer Res. 2016 May 15;22(10):2329-34.
  2. Hamanishi J, Mandai M, Ikeda T, Minami M, Kawaguchi A, Murayama T, Kanai M, Mori Y, Matsumoto S, Chikuma S, Matsumura N, Abiko K, Baba T, Yamaguchi K, Ueda A, Hosoe Y, Morita S, Yokode M, Shimizu A, Honjo T, Konishi I. Safety and Antitumor Activity of Anti-PD-1 Antibody, Nivolumab, in Patients With Platinum-Resistant Ovarian Cancer. J Clin Oncol. 2015 Dec 1;33(34):4015-22.
  3. Reliable pre-eclampsia pathways based on multiple independent microarray data sets. Kawasaki K, Kondoh E, Chigusa Y, Ujita M, Murakami R, Mogami H, Brown JB, Okuno Y, Konishi I. Mol Hum Reprod. 2015;21:217-24.
  4. CD9 supresses human extravillous trophoblast invasion. Matsumoto H, Sato Y, Horie A, Suginami K, Tani H, Hattori A, Araki Y, Kagami K, Konishi I, Fujiwara H. Placenta. 2016 Nov;47:105-112.
  5. Role of versican in the pathogenesis of peritoneal endometriosis. Tani H, Sato Y, Ueda M, Miyazaki Y, Suginami K, Horie A, Konishi I, Shinomura T. J Clin Endocrinol Metab. 2016 Nov;101(11):4349-4356.

研究室

教 授 :万代昌紀
講 師 :馬場 長・近藤 英治・濱西 潤三
助 教 :堀江 昭史・吉岡 弓子・最上 晴太・安彦 郁・村上隆介
病院助教:江川美保・伊藤美幸・千草義継・谷洋彦
TEL : 075-751-3269
FAX : 075-761-3967
e-mail : kuobgyn@kuhp.kyoto-u.ac.jp
URL : http://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/~obgy/