認知行動脳科学

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脳の働きは謎に満ちていますが、様々な研究手法の発展により、心、感情、意識などその高次機能の仕組みまで明らかにされようとしています。脳は生物が進化の結果獲得した情報処理のための器官で、千億もの神経細胞が複雑に結合しあうシステムがコンピュータも及ばない高度な情報処理を実現しています。その機能の解明にはハードウェアとしての生物学的側面とソフトウェアとしての情報科学的側面の両方向からのアプローチが必要です。多彩なバックグラウンドを持つ人々の力を結集して21世紀最大の謎に挑戦していきたいと考えています。

教育・研究について

脳研究の現場では、分子生物学的手法・形態学的手法・生理学的手法・非侵襲的計測法などによって、チャンネル・局所回路網・精神現象などにおける謎が日々解明されています。その中にあって私たちは、脳のシステムとしての働きの解明を目指しています。脳は心の座とみなせますが、それに先立って神経細胞の織り成す器官であると捉えることもできます。脳の理解には、神経細胞レベルからの重層的なボトムアップ的なアプローチによる研究と、全体をシステムとして捉えその機能を理解するトップダウン的なアプローチによる研究が必要です。私たちは、脳の高次機能である認知機能や行動制御機構及びその機能再建に興味を持ちその解明のための研究を進めています。視覚と眼球運動の研究では、ヒトと動物の行動計測、脳活動計測及びモデルを用いた数理解析手法を併せて用いて、視覚情報の処理から運動の発現までのシステム全体の理解を目指しています。また、成熟ラット脊髄切断モデルを用いた軸索再生の研究では、損傷部に異常軸索断片が出現することや、debridementにより異常軸索断片を除去すれば軸索再生を誘導できることを発見し、現在そのメカニズムについて研究を進めています。
1. 脊髄切断部の軸索再生誘導 2. 眼球運動時の同時賦活領域
 

研究業績

  1. Nishio T, Fujiwara H, Kanno I. Immediate elimination of injured white matter tissue achieves a rapid axonal growth across the severed spinal cord in adult rats. Neurosci Res. 131:19-29, 2018
  2. Nohara S, Kawano K, *Miura K. Difference in perceptual and oculomotor responses revealed by apparent motion stimuli presented with an inter-stimulus interval. J Neurophysiol, 113(9):3219-28, 2015.
  3. Miura K, Inaba N, Aoki Y, Kawano K. Difference in visual motion representation between cortical areas MT and MST during ocular following responses. J Neurosci. 34(6):2160-8, 2014.
  4. Sugita Y, Miura K, Araki F, Furukawa T, Kawano K. Contributions of retinal direction-selective ganglion cells to optokinetic responses in mice. Eur J Neurosci. 38(6):2823-31, 2013.
  5. Nishio T, Kawaguchi S, Fujiwara H. Emergence of highly neurofilament-immunoreactive zipper-like axon segments at the transection site in scalpel-cordotomized adult rats. Neuroscience. 155(1):90-103, 2008

研究室

助 教 : 西尾 健資
助 教 : 三浦 健一郎
TEL : 075-753-4481
FAX : 075-753-4486
e-mail : kmiura [at] brain.med.kyoto-u.ac.jp
URL : http://brain.med.kyoto-u.ac.jp/