病態生物医学

教授 松田 道行
Michiyuki Matsuda, M.D., Ph.D. Professor btn

病理学とは身体の正常と異常の違いを明らかにし、異常をきたす原因を突き止めることにより医療の理論的基盤を与える学問分野です。伝統的に肉眼および顕微鏡観察による形態学的研究手法を中心に据えてきましたが、分子生物学や遺伝学的研究手法、さらには最新の生細胞蛍光イメージング技術やコンピューターシミュレーションあるいは数理生物学的手法を駆使して、様々な疾患の原因解明に取り組んでいます。

研究・教育について

『世界最先端顕微鏡イメージングに基礎を置く病態解析』が研究室の基本コンセプトです。当研究室ではがん遺伝子産物Rasの活性をモニターするプローブの開発に世界で初めて成功したのを皮切りに50種類近いモニター分子を開発してきました。研究室は多光子顕微鏡を始めとする高度な顕微鏡を有し、生きた細胞・生きた個体で病気が起きる様子をリアルタイムに観察することによる、病気のダイナミックな理解を目指しています。また、時間・空間・分子活性など多次元の情報を含む画像データを基盤とするがん遺伝子情報伝達系の数理モデルの構築も進行中です。病理組織を観察する古典的病理学から、ライブで観察する病理学、そして病気を予測する病理学へと研究は発展を続けています。学生のバックグランドは、医学のみならず生物学から数学まで多様で、分子生物学や病理学はもちろんのこと、イメージング技術、システムバイオロジーなどをお互いに切磋琢磨しながら幅広く学んでいます。セミナーは英語で行うなど、世界に羽ばたく学生の育成にも力を注いでいます。

マウス脳のERK活性地図

研究室集合写真


研究業績

  1. Konagaya Y, Terai K, Hirao Y, Takakura K, Imajo M, Kamioka Y, Sasaoka N, Kakizuka A, Sumiyama K, Asano T, & Matsuda M. A Highly Sensitive FRET Biosensor for AMPK Exhibits Heterogeneous AMPK Responses among Cells and Organs. Cell Rep. 21, 2628-2638, (2017).
  2. Uda Y, Kohchi T, Matsuda M & Aoki K. An efficient synthesis of phycocyanobilin in mammalian cells for optogenetic control of cell signalings. Proc Natl Acad Sci USA 114, 11962-11967, (2017).
  3. Aoki K, Kondo Y, Naoki H, Hiratsuka T, Itoh RE, & Matsuda M. Propagating wave of ERK activation orients collective cell migration. Dev Cell 43, 305-317, (2017).
  4. Yamauchi F, Kamioka Y, Yano T, & Matsuda M. In Vivo FRET Imaging of Tumor Endothelial Cells Highlights a Role of Low PKA Activity in Vascular Hyperpermeability. Cancer Res. 76, 5266-76, (2016).
  5. Hiratsuka T, Fujita Y, Naoki H, Aoki K, Kamioka Y, & Matsuda M. Intercellular propagation of extracellular signal-regulated kinase activation revealed by in vivo imaging of mouse skin. eLife. 4, e05178 (2015).

研究室

基礎病態学講座 病態生物医学分野

教 授:松田 道行
講 師:平島 剛志
TEL:
075-753-4697(事務室)
075-753-9450(研究室)
FAX:
075-753-4655
e-mail:
matsuda.michiyuki.2c@kyoto-u.ac.jp
hirashima.tsuyoshi.2m@kyoto-u.ac.jp
URL:
http://www.fret.lif.kyoto-u.ac.jp/