小泉昭夫教授が日本医師会医学賞を受賞しました

小泉昭夫教授が日本医師会医学賞を受賞し、平成29年11月1日に表彰式が行われました。

小泉昭夫教授は、昭和53年に東北大学医学部を卒業し卒業後直ちに同大学医学部衛生学講座助手に採用され、昭和58年に同大学より医学博士の学位を授与されました。その後、米国留学、昭和62年に秋田大学医学部衛生学講座助教授、平成5年に同大学医学部教授を経て、平成12年に京都大学大学院医学研究科教授に就任し、日本最初の公衆衛生大学院である社会健康医学系専攻環境衛生学分野を担当しています。

日本医師会医学賞は、医学上重要な業績をあげたものに授与されるもので、今回小泉教授は「未病と予防の遺伝環境医学に関する研究」の研究題目で受賞しました。

小泉教授は、遺伝要因については未病、環境については予防という観点から、研究と実践活動を行ってきました。

遺伝疫学の方法論を駆使して、遺伝疫学の研究(全身性カルニチン欠損症、Hartnup病、脊髄小脳変性症SCA36、小児四肢疼痛発作症など)を行い、特に糖尿病モデルAkitaマウスやもやもや病で大きな業績を上げています。Akitaマウス関連では、発見から病態の解明、米国Jackson Labからの頒布など、さらに、もやもや病では、感受性遺伝子のRNF213発見、クローニング、機能解析および東アジアの創始者変異としてRNF213 p.R4810Kの発見は、もやもや病の従来の定義を変えるとともに、学術的、国際的に高い評価を得ています。

他方、環境要因については、金属精錬所からの労働災害の原因を解明とエビデンスにもとづく法規制の改正への寄与、血液・尿などの生体試料バンクの構築とその化学物質曝露評価への共同利用システム整備、福島原発由来の放射性物質の曝露評価と風評被害防止への寄与などを行ってきました。

このように小泉教授の業績は、自らの卓越した研究のみならず、多くの実践を通じ、へルスプロモーションには、予防に加えて「未病ケア」が必要なことを提唱するに至りました。現在、日本衛生学会理事長としても活躍をしています。