鍋島陽一名誉教授が日本学士院賞を受賞しました

鍋島陽一名誉教授は、昭和47年新潟大学医学部を卒業、昭和51年同大学大学院医学研究科博士課程を修了し、医学博士の学位を授与された。
同大学医学部助手、講師、財団法人癌研究会癌研究所研究員、主任研究員を経て、昭和62年11月厚生省国立精神・神経センター神経研究所遺伝子工学研究部長に就任された。
次いで、大阪大学細胞生体工学センター教授を経て、平成10年、京都大学大学院医学研究科教授に就任し、腫瘍生物学講座を担当された。この間、同教授は分子病理学教育を担当され、また、医学研究科では多くの大学院生の研究を指導された。
更に、日本学術会議第20期、21期会員、京都大学医学研究科附属ゲノム医学センター長、京都大学生命科学系キャリアパス形成ユニット長を務め、我が国の研究、教育の発展、若手研究者の育成に尽力された。
なお、平成22年3月京都大学を定年退職し、同年4月より先端医療振興財団先端医療センター長に就任され、今日に至っている。
今回の授賞理由は、α-Klotho、β-Klothoの発見とその生理的機能、分子機能の解析を基盤とした動物個体の恒常性を維持する遺伝子プログラムの研究によるものである。動物個体の発生分化機構、並びに動物個体の恒常性維持機構の分子遺伝学的研究を行い、挿入突然変異の解析により多彩な老化疾患類似変異表現型をもつマウス系統を発見し、原因遺伝子;α-Klothoを同定した。 また、その機能解析を進め、α-Klothoがカルシウム代謝を統合する因子であることを証明し、カルシウム恒常性維持機構に関する新しい概念を提唱した。 更に、β-Klothoを発見し、そのコレステロール・胆汁酸代謝、エネルギー代謝制御における役割を解析しており、その発展が期待されている。
20130315-1