高橋英彦准教授が日本学術振興会賞を受賞しました。

高橋英彦准教授は、平成9年東京医科歯科大学医学部を卒業、平成17年東京医科歯科大学博士(医学)の学位を授与された。
同年、放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター主任研究員、平成20年科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけ研究員。平成22年、京都大学大学院医学研究科准教授に就任され、脳病態生理学講座を担当されている。
今回の授賞理由は、近年、人間の社会性、情動、意志決定・モラルなどの精神活動を、脳科学の面から明らかにしようとする動きが、活発になっている。
同准教授は、精神科の医師としての臨床経験に基づき、心理学、経済学、法学、哲学の知見や理論を踏まえ、意思決定の脳内メカニズムを検討する研究を進めてきた。その結果、罪悪感、羞恥心、自尊心、同情、妬みや「他人の不幸は蜜の味」と呼ばれる情動や、それらの情動が影響するモラル判断、司法判断などの社会的な意思決定に関わる脳内過程をfMRIと呼ばれる脳イメージグの手法によって、明らかにした。
また、経済学と分子イメージングを融合させ、不公平感やリスクへの態度の個人差に関わる脳内物質の関与についても鮮明を進め、精神神経疾患に認められる意思決定障害の新たな薬物療法の可能性も提示している。
同准教授の研究はいずれも、社会科学分野での知見に生物学的な基盤を提供するとともに、社会科学および精神医学の新たな進展にも寄与することが期待される。
今回の日本学術振興会賞受賞は、その功績が高く評価されたことによるものであり、誠に喜ばしいことである。
20130606-03